りんごの場合(その1)


【 俺 】どぉーなぁーどぉーなぁーどぉーーなぁーーどぉーーなぁーーー・・・。
便座の上で体育すわりをし、俺はド○ドナを歌っていた。
【 俺 】どなぁぁっぁ〜〜〜・・!
トイレはいい。
トイレは最高だ。
トイレは安心だ。
・・ウォシュレットさえ使わなければだが。
//SE ノックの音 
【りんご】☆☆☆。 いるんでしょ? 出てきなさいよ。
【 俺 】うるさい、帰れ。
【りんご】なぁーにスネてんの。男らしくないわねぇ。
【 俺 】やかましい。花丸家のトイレは俺が占拠した。
【 俺 】これより姉貴連邦に対して、我がトイレ公国は独立を宣言する。
【りんご】あっそ。 それじゃ、実力行使しかないわね。
無駄だ。 だって、カギかかってるんだぜ?
//SE ドアの開く音
//立ちキャラ りんごイン
【 俺 】なぁぁぁぁー! か、鍵は? 鍵はどうしたんだ!
【りんご】ハリガネ一本あれば十分よ。
【 俺 】こっ・・この犯罪者!
【りんご】ありがと、最高の誉め言葉よ。
【 俺 】あああ・・・もう、この姉ときたらっ!
【 俺 】どうしてこう、そんなにも「アレ」なのか!?
【 俺 】第一、何でりんご姉は、俺ばかりいぢめようとする!
【りんご】そんなの、あんたが可愛いからに決まってるじゃないの。
【 俺 】なんだい、そりゃ! どうせりんご姉は、俺を不幸のどん底に陥れて・・。
【 俺 】それを上から眺めて楽しもうとしか考えてないんだろ!
【 俺 】この間のバイアグラ事件といい! 今回のホモ疑惑といい!
【 俺 】アンタのやる事なす事が、俺に痛恨の一撃を喰らわしてくれてる!
【 俺 】そう、このウォシュレットが壊れたのだってりんご姉のせいさ!
【りんご】・・あら。 ばれた? 何でわかったの?
【 俺 】え。
【りんご】ふっふっふっ・・バレちゃあしょうが無い。
【りんご】その通りよ。ウォシュレットを改造したのはこのアタシ。
【りんご】いやー苦労したわ。 徹夜で回路をいじったり、モーターを強化したり・・。
【 俺 】ちょ、ちょっと待て。
【 俺 】そんなことしといて、俺じゃなくて他の誰かがトイレにはいったら・・。
【りんご】ああ、そのへんは大丈夫。 リモコンで操作できるようにしといたから。
【りんご】で、アンタがトイレで大きいほうをしてるのを確認してから・・。
【りんご】スイッチ・オン! YEAH!
【りんご】ふふふふふ・・・どうよ、このアタシの力!
【りんご】「りんご姉の科学力は世界一ィィィィィ!」ってとこかしら?
【 俺 】あ・・あ・・アンタは・・・アンタって人はよぉ・・。
【りんご】惚れるなよぉ?
【 俺 】アホかっ!
【 俺 】りんご姉はどして、その無駄に有り余る悪知恵をこんなことに使うんだ!
【 俺 】執念は世界平和のためとかに使ってみせろよ!
【りんご】いやよ。 アタシは、あんたの事にしか興味ないもの。
【 俺 】な、なにを!
【りんご】さっきも言ったでしょう? 「あんたが可愛いからいじめてる」って。


その2、その3(Hシーンに続く)